今回のテーマは「絞り込み」と「ターゲティング」です。
大きくいうと、絞り込む、ターゲティングする対象はというとモチロンお客様ですね。
「販売促進の考え方」でもお示ししたとおり、むやみやたらにマーケティングしても効果は薄いですね。
よく、大手企業がテレビCMを流したり、地元資本のスーパーや自動車ディーラー、不動産業者さんなどが新聞に折り込みチラシを入れる。
これらの広告には莫大なコストが必要であり、それに対する成約率はというとかなり低い水準ですね。
例えば、40,000枚チラシを商圏内にばらまいて150件の問い合わせがあったとして0.375%ですよ。広告の印刷代、折り込み料金と150件の問い合わせの中から成約する確率を導いていくとかなり非効率です。
とはいえ、大手企業の中のテレビ広告をしている企業の多くはメーカーがですから広告の目的が違う。折込チラシをする自動車ディーラー、不動産業者さんは扱っている商品が高額だからそれでも耐えられる。というそれぞれの背景は違いますけどね。
小規模お店がチラシをまいてお客様を集めると云うのはなかなか非効率な販売促進の手法です。(やり方次第のところもあるのですが…)
それでも、きちんとターゲットを絞って作られたCMとかチラシとかいったものはそのターゲットに対しては響く情報のはずですね。
より効果的にお客さまの欲しい情報を届けるにはどうすれば良いか。
Direct Response Marketing(DRM)の基本はここにあるのですね。
集客し、見込み客に情報提供して、購入につなげ、リピート購入して頂く。
ターゲティングはペルソナを構築することから始まります。
ペルソナを意識して、商品の特徴、利点を踏まえて、ペルソナがその商品を購入した後に得られる消費者の望ましい将来をベネフィットとして示すことが重要です。
そのベネフィットは誰にも当てはまるものではないわけです。一人一人に違ったベネフィットがあるわけです。では、どのようにお客様を集客して来るのか。
マーケティングとよく言われるのは「市場の細分化」という言葉。その商品を投入する市場を細分化しましょう。市場を絞り込みましょう。ということです。
皆さんも一度はお聞きになられたことがある言葉ではないでしょうか。
「市場の細分化」とは簡単に言うと、データで分けていくということです。つまり、性別や年齢や職業やその商品を使用するであろう消費者の属性で切り分けようということです。
例えば、「この商品は20代後半のOLに向けて売っていく」と会議で決まったとしましょう。まさにその商品を投入する市場を絞り込んだということですね。
しかし、「20代後半のOL」像をイメージしてみてください。
これほどライフスタイルが多様化した現代です。
さぁ、「20代後半のOL」のイメージつきましたか?
あなたのイメージする「20代後半のOL」ってたった一つのパターンだけでしたか?
ライフスタイルが多様化した現状では、同じ「20代後半のOL」といっても、未婚なのか、既婚なのか、お子さんがいらっしゃるヤングミセスなのかいろいろありますね。
(決してセクハラ、パワハラのつもりはないのでご容赦ください)昔は、会社に入って、結婚したら退社して、家庭に入って子育てをするという方がほとんどで、ライフスタイルが共通していたんですね。
昔のイメージで云うと「20代後半のOL」像って「独身でバリバリ仕事をこなしていて、自分の余暇を楽しんでいる、自分のためにお金を使える。」っていうイメージで括ることができたかもしれません。
しかし、今は…「20代後半のOL」の方々といえば、モチロン独身の方もいらっしゃるでしょうが、ご結婚されててもオフィスでバリバリ活躍されている方もいらっしゃいますし、お子さまもおられて、育児と家事と仕事をみごとにこなしておられる方もいらっしゃいます。
そうですよね。
ということは、属性データだけで分類することは必ずしも効果的なマーケティングにつながらない可能性があるとも言えます。
それでは、ライフスタイルが多様化した現代のターゲティングはどのように行うか?というと、お客さまは今は、価値観、ライフスタイルで商品を買う時代です。
ということは、お客さまは「なにに悩んでいるか」、「なにを解決したいのか」ここが一致する人をターゲットとすると効果的なマーケティングを展開すべきです。
お客様の属性データによって「絞り込み」、お客様の価値観、ライフスタイル、抱えている悩み、解決したい悩みによって「ターゲティング」するということです。