今回のテーマは、お客さまとの信頼関係の築き方です。
お客様との信頼関係を築くというのは難しいことですが、信頼関係を築くことが出来ればそのお客様はロイヤルなお客様になってくださいますね。
まずは、お客様がどのような問題、課題を抱いていらっしゃるのか。
その問題、課題を解決しなければいけないこと。
その問題、課題を解決する方法を示してあげること。
その問題、課題を解決したらお客様の未来はどのようになるのか。
この基本にあるものは、『「商品」とはお客様の問題、課題を解決するために存在している。』ということと、その「商品」を扱っているあなたは
その「商品」に関しては専門的な知識を有しており、それをお客様に提供して問題、課題の解決を手助けする情報を届けることです。
これはセールスのプロセスであるABC理論の実践ですね。
Attract、Build、ConvertのBuildの部分です。
ここで大切なポイントは、①共感を感じてもらうこと。②専門家という立場を確立すること。③価値観を転換してもらうこと。なのですが、
お客様との信頼関係を築くためには、ザイアンス効果を活用すること。すなわち接触頻度を高めること。
お客様をよく観察、分析してお客様の問題、課題を指摘してあげること(問題の啓発)。
そしてお客様に合った「商品」を選択し、その活用方法、使用方法などを示してあげること、その「商品」の市場、業界の情報を伝えることが大事です。
そしてセールスのプロセスとしては最後にその「商品」を購入する障壁を取り除いてあげること。そのために必要であればお客様の「価値観」、「思い込み」を 緩めてあげることです。
ザイアンス理論とは「単純接触効果」という名前で米国の心理学者ロバート・ザイアンスが提唱した理論でコミュニケーションで役立つテクニックとしていろいろな活用法が考えられているもので、「①知らない人に対しては攻撃的な態度をとる、②接触回数が多いほど親しみを感じる、③相手の人間的な側面が見えると感情が深まる。」といった心情を示しています。
わたしたちの心理状態を思い出してみてください。
全くの初対面の相手だととりあえず警戒してませんか?
毎日の通勤で同じ時間に同じバス停で並んでいるお客さんに対しては、他の場所から乗り込んでくるお客さんよりは親近感を感じますよね。
学生時代に一緒の時期を過ごした同級生。いろいろな局面で意見が対立したことがあったとしても時間が経過して再会すると当時の記憶が蘇りすぐに打ち解けて場が盛り上がる同窓会のシーン。
「あなたのお客さまはどこにいる?」でもお示ししましたが既存のお客様に対しての接触頻度を見直してみてください。信頼関係を取り戻してロイヤルなお客様になっていただきましょう。
そして、ザイアンス理論で説明した3番目が重要です。同じく「あなたのお客さまはどこにいる?」でもお示ししました「インスパイア型リーダーはここが違う WHYから始めよ!」(日本経済新聞出版社:サイモン・シネック著:栗木さつき:訳)の節を覚えておいでですか。ロイヤルなお客様を獲得するには自身の事業の「WHY」を示すことが必要なのです。その「WHY」があなたに対する忠誠心を呼び起こすのです。Appleストアの前で何日も前から並んで新製品を買おうとするお客様、ハーレーダビッドソンのタトゥーを入れてるお客様、ハーレーダビッドソンのロゴ入りのZIPPOのライターを大事にしているお客様のように。
「理念の共有」が「信頼関係」を築いていくのです。