新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者向けの支援策のひとつである持続化給付金の支給申請の概要が経済産業省より示されました。(2020年4月27日)以下に留意点等をお示しします。
持続化給付金とは?
『感染症拡大により、特に大きな影響を受ける事業者に対して、事業の継続を下支えし、再起の糧としていただくため、事業全般に広く使える給付金』として支給されます。
わかりやすくすると…
新型コロナウイルス感染症の拡大によって、2020年1月以降、前年同月の売上と比較して50%以上減少した事業者で、事業を継続する意思のある事業者に、法人は200万円、個人事業者100万円を限度として給付金が支給されます。
注意点
◇2019年以前から事業による事業収入(売上)を得ていること。
◇法人の場合、①資本金の額又は出資の総額が10億円未満であることまたは②資本金、出資金の額の定めがない場合は常時使用する従業員の数が2,000人以下の事業者であること。
◇2019年中の創業者、売上が一定期間に偏在する事業者などの特例があります。
◇一度給付を受けた事業者は再度給付を受けることができません。(給付は一度っきりです。)
◇申請期間は令和2年度補正予算の成立翌日から令和3年1月15日まで(電子申請の送信完了の締め切りが令和3年1月15日の24時まで)
2019年以前から事業による事業収入(売上)を得ていること。
2020年に創業した事業者は対象となりません。ただし、2020年に入って個人事業者から法人組織となった、いわゆる『法人成り』事業者は対象となります。この場合、法人設立が2020年4月1日までの場合の給付金の上限は200万円、2020年4月2日以降の法人設立の場合の給付金の上限は100万円となります。
特例
・2019年中に創業した事業者は2019年の月平均の事業収入に比べて50%以上売上が減少している場合、特例の適用を受けることができます。(法人の創業特例、個人事業の新規開業特例)
・月当たりの事業収入の変動が大きい事業者は2020年の任意の1カ月を含む連続した3か月を対象期間とし、その対象期間の事業収入の合計が前年同期間の3カ月(基準期間という)の事業収入と比べて50%以上減少していること、基準期間の事業収入合計が基準期間の属する年度(法人)または年(個人事業)の事業収入の50%以上を占めていることの双方を条件として特例が適用されます。(法人、個人事業の季節性収入特例)
・このほか、法人の場合は、合併特例、連結納税特例、罹災特例、法人成り特例、NPO法人や公益法人等特例が、個人事業の場合は事業承継特例、罹災特例があります。詳しくは、お問い合わせフォームでご連絡いただくか、中小企業 金融・給付金相談窓口 0570-783183(平日・休日9:00~19:00)までお問い合わせください。
一度給付を受けた事業者は再度給付を受けることができません。(給付は一度っきりです。)
このことが何を意味するか…
例えば昨年度(昨年)の事業収入が360万円の法人だと仮定して、月々の事業収入が30万円だったと仮定しましょう。今年の1月の事業収入が30万円、2月が18万円、3月が15万円、4月が20万円、5月が10万円だったとしたら…
3月も、5月も昨年同月比50%以上の減少となっていますが、3月を対象月とすると給付金は360万円-15万円×12=180万円となりますが、5月を対象月とすると給付金は360万円-10万円×12=200万円(計算では240万円ですが、上限200万円で給付金は200万円)となります。
対象月は、2020年1月以降、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響等により、前年同月比で事業収入が50%以上減少した月のうち、ひと月を任意で選択することとなっています。資金繰りの問題がなければ申請期限の令和3年1月15日までの期間内(つまり、2020年1月から12月)の対象月の中で一番事業収入が小さい月を選択することをお薦めします。
その他の注意
◇2020年の売上については早めに会計処理を済ませ、月々の残高試算表とか、売上を確認できる資料を用意できるようにしましょう。
◇持続化給付金を騙る詐欺に引っかからないようにしましょう。自分自身で持続化給付金ホームページにアクセスしたマイページでない限り、個人情報、口座情報などの入力をしないようにしましょう。
申請方法
①持続化給付金ホームページへアクセス!(令和2年度補正予算成立の翌日に開設される予定)
②申請ボタンを押して、メールアドレスなどを入力〔仮登録〕
③入力したメールアドレスに届くメールにて〔本登録〕を行う
④ID・パスワードを入力し、〔マイページ〕を作成し、基本情報、売上額、口座情報を入力
⑤2019年の確定申告書類の控え、売上減少となった月の売上台帳等の写しなど(をスマホなどで撮影した画像でも可)必要書類を添付して送信
給付
オンライン申請を済ませると、持続化給付金事務局で申請内容を確認し、不備があればメールとマイページに通知で連絡がくる。
適正に申請が完了していれば通常2週間程度で、給付通知書が発送され、登録した口座に給付金が送金されます。
以下のサイトでわかりやすい動画も公開されております。